チャドで働く国連機関契約職員の日記

チャドの田舎で国連機関の期間契約職員として働くことになった日本人の日記です。ブログでの記述は個人の見解であって、所属組織を代表するものではありません

ピンチをチャンスに:攻略本を自分で作る

今日は日曜日。だけれども、今いる田舎は外に出ても何もなく、また、忙しいこともあって、当地の職員は、常にだれか、土日であってもオフィスで仕事をしているし、オフィスにいない人からもメールが飛んでくる。

僕も休んでいる余裕はないので土日は通常業務よりはゆっくりではあるけれども仕事をすることにする。先週、降ってきた仕事の一つが、9月から12月のチームとしての事業計画を作れ、というもの。

着任5日で、自分のすることすらわからないのに、チームとしての、外部パートナーの活動計画も想定したうえでの事業計画を作れというのは、なかなかキツイ。でもそうはいっていられないので、じゃあ、8月までの4か月分の事業計画を見せてくれ、それを参考にするから、と言ってみたら、なんと、そんなものは作ったことがないという。。。普通に考えれば、8月末まで仕事をする前任が、9月以降の事業計画書も作ったうえで後任に託すと思うけれども、チャドレクエではそうはいかない。

ということで頭を抱えたのだけれども、実はこれはチャンスであることに気づく。自分で過去1週間で学んだことを踏まえて、今後の計画を作るということだから、自分の理解の整理になるし、事業計画は当然に上司の承認を得ることになるから、自分の理解を上司に示して、かつ、上司からのアドバイスも自動的にもらえることになる。

さらに冷静に考えると、もしすでに作られた事業計画があるとしたら、それを理解するのにおそらくそれなりに時間がかかる。また、もしその計画がしょうもないものだとすると、しょうもない計画に、理解が乏しい僕が乗っかれば、パーティーは壊滅的なダメージを受けるだろう。(少なくともこれまでもらったドキュメントは、ドキュメント間の関係もよくわからないし、KPIが設定されているものとされていないものがごっちゃになっていたり、構造化が全くされていないのでわかりづらいことこの上ない)

であれば、自分で手を動かして、ガイドになるようなものを作ってしまえばいい。

ということで、今までに仕入れた知識、参考までに送られてきたもろもろの戦略・計画関係の書類をこの土日でひっくり返して、

・事業/活動のカテゴライズ方針の明確化

・バックグラウンド

・所与の戦略目標、KPI、現時点での達成度合い

・時間軸

・実現方法、とるべきアクション

・関与すべき関係者

を整理する。

ゼロから作っているので、土日だけでは結局、詳細なカレンダーベースの活動計画に落とし込むことまではできなかったけれど、仕事の全体像はだいぶ整理できた気がする。やらないことがいけないことがかなり多いことも判明して、それはそれでぐったりするけれど、やはり見えるようになるというのは大きい。ゴールが見えれば、あとはどういうツールで、どれだけのリソースを突っ込んで実現するかを考えることに集中すればいい。この辺りは、民間セクターだろうが公的セクターだろうが、日本だろうがアフリカだろうが、新入社員だろうが管理職だろうが、あんまり変わらない。

おそらく、抜け・漏れ・間違い・ダメなフランス語表現が多々あるのだろうけれど、とりあえずのドラフトとして、同僚・上司と協議するたたき台はできた気がする。9月からの計画だから8月末までに承認をもらわないといけないから、あと2日でこの攻略本をファインチューンしていくことにする。