チャドで働く国連機関契約職員の日記

チャドの田舎で国連機関の期間契約職員として働くことになった日本人の日記です。ブログでの記述は個人の見解であって、所属組織を代表するものではありません

チャド田舎の食事とンジャメナでの中華料理とインスタントラーメン

先週、野暮用があって、田舎のフィールドから首都のンジャメナに2泊3日の出張。野暮用を済ませた後、今回の真の目的である「中華料理を、食べる」という重大なミッションのために行動を開始。

今回、日本を出発したのが8月9日で、1か月以上、日本料理はもとより、アジア料理を食べてない(日本から持ってきたインスタント味噌汁や、野菜スープを啜ってはいますが)。以前、セネガルに留学した時も、モロッコに長期出張した時にも、日本からめんつゆ、素麺、インスタントラーメンを食べることができていたし、インドで仕事をしていた時にも、住んでいたバンガロールには中華料理があって週1以上のペースで通っていた。他の国に出張しても、少なくともアジア料理は見つけられることができていたので、これだけアジア料理から離れたのは人生で初めてかもしれない。

今いる田舎のフィールドでは、勤務先が用意しているゲストハウスの食堂で3食済ませる。食堂では基本的にメニューは極めて固定的で、主食はコメ/ジャガイモ/サツマイモの主食のどれか(3つ出てきて選べる、というわけではない)、それに、鶏肉か魚か(これも、基本的にはどちらかだけが出てくる)という感じ。味付けもほぼ変わらない。うまいかまずいかという話は別として、どうしても飽きる。ということで、この田舎でアジア料理を望むというのは、駅の自動販売機から懐石料理が出てくることを祈るくらいに非現実的である。

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日々食べている食事の一例。特別うまい、というわけではなく、まずくもないけれど、同じような味が毎日なので、飽きる。

しかしながら、首都のンジャメナであれば話は違う。チャドには天然資源として石油があるのだけれども、そこで中国企業が入っていることもあり、あとは単純に多くの卸売に中国企業や中国人が参画していることもあり、中国人は多い。現地のドライバーに言わせると、旧宗主国であるフランス人よりも多い。なので来た時から、街中には如何にも中国名だと思わせるホテル名がちらほらあったので(例えば香港酒家、とか)食べるところもあることは確実だった。

Trip Advisor探してみる。ンジャメナでTrip Advisorに登録されている全レストラン15軒(!)のうち、中華料理はは、2軒中。2軒中1位のほうは、レビューが3件で、すべて5段階中4番目という微妙な感じ。2位のほうはレビューが2件で、5段階中3番目、と5段階中5番目ということで、かなり怪しい。なので、勤務先のドライバーさんに話を聞いたうえで、1位のレストランに向かうことにする。少し遅めのランチとして、14時半過ぎに到着。
Restaurant Shanghai
https://www.tripadvisor.com/Restaurant_Review-g293779-d8317855-Reviews-Restaurant_Shanghai-N_Djamena.html

行ってみると、4階建てくらいの建物でホテルが一緒らしい。けどレストランが見つからない。中国人と思しきアジア人のおじさんが受付にいて、一気にテンションが上がる。フランス語で話しかけても英語で話しかけても通じないという、アフリカにいると時々あるパターンがここで見られたのだけれど、ジェスチャーも交えてどうにか、意図を伝えて確認してもらえたのだけれど、残念ながら、営業してないとのこと。ランチは11時~14時、夕食は17時半以降だという。がっくり。

しょうがないので、スーパーに行って、田舎に帰るときに持って帰るお菓子でも買うか、と思って立ち寄ると、目を疑う。

中華食材どころか、アジアンなインスタントラーメンがある!

ありがたいことに、日本の袋詰めのインスタントラーメンで多くあるように、鍋にお湯を沸かしてそこで麺をゆでるというタイプではなく、乾麺とかやくを器にあけて、熱湯320mlを注いで3分待てばよいというもの。わが部屋では日本から持ち込んだポットが大活躍中。なので、喜び勇んで、インスタントラーメン16袋を買いためる。手ごろな器もないので、それも買い求める(いままでは、水筒の蓋でスープを飲んでいたので、今後は器でいただけるようになる)

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ンジャメナのスーパーで購入したインスタント麺と器。4種類のインスタント麺を4つずつお買い上げ

 

喜び勇んで、宿泊先のホテルに帰る。そこでふと気づいた。ホテルの近くに、中華系のホテルがあるじゃないか。

調べてみると、なんとこれがTrip advisorに掲載されていたものだった。2軒中2位のほう。そもそも載っている段階でそれなりにまともなんだろう、と考えることにして、恐る恐る訪問。きちんと営業もしているとのことで、さっそく入ってみる。

Hotel chez wou Chad-Restaurant Chinois
https://www.tripadvisor.com/Restaurant_Review-g293779-d15779807-Reviews-Hotel_chez_wou_Chad_Restaurant_Chinois-N_Djamena.html

当たり前だけれど、中国人のお客さんもいて、なんだかすごくほっとする。自分がやはりアジア人だということを実感。レストランもあって、フランス語と中国語のメニューがある。無茶苦茶迷ったけれども、まあ初回ということで、ワンタンスープ(豚肉のワンタン)、チャーハン(豚肉)を頼んで、出てきたのがこちら。

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ワンタンスープとチャーハン。しめて1800円也

見た目は、ぱっとしない。
でも味はいい。1か月以上アジア料理から離れているからかもしれないけれど、でも普通に中華料理として、おいしい気がする。15分くらいで完食。

値段は、ワンタンスープが4000CFA(800円くらい)、チャーハンが5000CFA(1000円くらい)ということで、これで1800円くらい。どう考えても、日本基準で考えれば高すぎ。でも、毎日どころか月1回も来れないのだから、これだけ払っても大満足。

ここには、ほかの中華料理も一通りそろっているので、また来ることになりそう。

ということで、チャドでも、ンジャメナであれば、中華料理は食べられる、というお話でした。